久遠寺 みやこ

久遠寺 みやこ - くおんじ みやこ –

「どんなことされても、それでも人間が大好きですよ」

 セラフィエル襲来のとき、現場の富士樹海にいた。獣の一族の一員として、極星帝国の襲撃を迎え撃った。やがて首領の飯塚秋緒が富士の放棄を決定したので、戦場から落ち延びた。
2人の姉とともに、市街地に逃げ込んだ。しかし、セラフィエルの異常な能力の余波だろうか、彼女たちは獣人化状態のまま、人間の姿に戻れなくなってしまった。
人間たちによる獣人狩りの標的になった。姉たちとは途中ではぐれてしまった。おそらく2人とも、すでに生きてはいないだろう。
不幸中の幸いといえることだが、極度の体力低下のため、彼女は獣人の姿を保つことすらできず、ただの猫の姿にまで退行してしまった。そのおかげで人間たちから身を隠すことが出来た。
1人になった。自分自身の居場所を求めて、放浪の旅が始まる。