断片6「覚醒者たちの沈黙」

 上空から闘争を見物していたミカエルの表情に、かすかな陰りが生じた。
「ム……分解再構成を行ないすぎたのか……。ノイズが混ざっている」


     ☆


 プラズマの球体を連れた藤宮真由美が、冷たい月みたいに空から見下ろしている。


 地上に人間の形を模したものが立っていたが、左腕が根元から失われていた。傷口がぶくぶくと黒く泡立ち、ふくらみ、たちまち元のように腕が再生する――と思いきや、肘の関節は逆向きについていて、おまけにヒヅメがついていた。
 奇形の左腕はまた泡に代わり、再び形が生まれたが、今度は鳥の翼の先に鹿の枝角がついたおかしな形状だった。何度もやりなおして、ようやく人間型の左腕が構成されたが、プラスチックのような質感をしていてそれはどうしても直せないらしかった。

 藤宮真由美は四つのプラズマを一度に投射した。プラズマは目標に向かう途中で弾けて鞭のようになり敵に襲いかかる。すべてが命中した。食らった「それ」は黒い泡になって飛び散り、瞬時に元の姿へ再生する。

「それ」はふいに地表に沿って飛んだ。飛びながら背中から無数のビームを放った。暗い光線がからみあい、カーブを描いて上空の真由美に殺到する。真由美は回避運動に入った。ランダムに宙をかけめぐるが半数以上のビームが避けられない。体の正面にシールドを多重展開して受けとめる。ビームが着弾する。まるで噛みつくようにシールドが割られていく。あとたった2枚を残してかろうじて防御に成功する。

「それ」は慣性を無視するようなありえない角度で曲がって襲いかかってきた。色違いの左腕が長い針状に変わる。勢いをこめて先端が真由美の胸元に突きこまれる。その直前、真由美は球形の力場を創造して相手にぶつけた。左腕の針はひしゃげた。と思うとそれは四つ又に分裂して真由美にからみつこうとする。
 真由美は自分を中心に力場を形成して針を吹き飛ばした。同時に見えない拳を相手に叩きつけ、そのまま地面まで打ち下ろす。

 相手が地面に叩きつけられたのを見届けると、真由美はそのまま相手を、見えない巨大な手で握りしめ、押さえつけ、握りつぶしにかかる……。
 その見えない真由美の手が、内側からゆっくりと押し開かれつつある。敵は怪力で、強引に束縛から逃れようとしているのだ。真由美は握りつぶす力をさらに増す。
 さらに強い力で内側から押し開かれていく。
 真由美はさらに力をこめる。額に汗がにじむ。毛細血管が破れ、体の末端に紫斑ができはじめている。歯茎から血がにじんでいる。
 真由美はさらにエネルギーを注入した。

     *

 E.G.O.の円形ホールでは、断続的に絶叫が上がっていた。すでにかなりの人数が、ねばついた白い泡を吐いて、シートの中で昏倒していた。真由美が消費している精神エネルギーは、標準的なエスパーが1人が内包している全精力を一瞬ごとに空にしてしまうほどだ。
 結城望が同胞たちに警告した。
「サイコスピアが来ます! みなさん、備えて!」

     *

 藤宮真由美は敵を固定したまま、自分の周囲にサイコスピアを展開した。
 ひとつやふたつではない。まるで時計の目盛りのように、無数のサイコスピアが彼女の周りに放射状に展開していく。かなり強力なエスパーでもこれ一本を生み出すためにほとんどの力を使い果たす。
 サイコスピアの輪が、角度を変える。高速回転を始める。
 動けない敵に向かって、投げつけられた。

 避けられない「それ」は、光の輪をまともにくらった。爆風に混じって、「それ」の肉体は細かい泡の粒となって四散する。

     *

 その攻撃を支えるために、数十名のエスパーがまた気絶した。ホールは恐慌状態に陥りつつある。
 誰かがヒステリックに叫んだ。
「ちょっと! 藤宮真由美は私たちを殺す気なの!?」
「違うわ」
 結城望が目をつぶったまま、小さく答える。
「どう違うの!」
「……私たちが、彼女を殺しているの」
「わからない。真由美はこっちの状況を把握できていないのか?」
 万城目が呈した疑問に、結城望が「いいえ」と答える。
「彼女は、何も感じないことに決めただけ。何も感じないから戦える。……そうなったのは彼女のせいではありません」

     *

 無数の泡となったものは、砂礫の大地にしみこんでいった。すると地面はふいに赤く染まり、たちまち赤黒い樹木が生い茂りはじめた。一点から放射状に、赤い森林が発生する。
 樹木はねじれた枝をのばしてゆき、ある一瞬、無数の触手へと変化した。それら触手のすべてが上空の藤宮真由美を狙って伸びていく。真由美は力場を弾けさせてそれらを砕いていったが、ついに全身にからみつかれてしまった。
 触手はまたたく間に、真由美を取り囲み、繭のように閉じこめてしまった。

 大地が揺れた。

 まるで地の底で何かが爆発したような衝撃だったが、その感覚は正しかった。いくつもの場所で土が噴水のように吹き上がる。液化した土の噴出が、柱のようにあちこちに立った。柱はつながって壁になり、そして地表面がまるごと転覆した!

 土石流が発生し、生まれたばかりの赤い森をまるごと飲み込んで消し去っていく。やがてそれがおさまってしまうと、風景は元の荒野に戻り、藤宮真由美は何事もなかったかのように繭を切り裂いて自由になった。

 地面の上で、黒い泡が一カ所に結集し、「それ」はひとつに再構成された。しかしその姿は、足のあるべきところに鳥の翼が生え、手のあるべきところに魚のひれがあり、その他さまざまな動植物の部品が混ざり合った異様な形状だった。


     ☆


「いかん……。短期間で再構成を繰り返しすぎだ。エネルギー欠乏症で自己崩壊を起こしてしまう」

 太陽を背にして地上を見下ろしていたミカエルは翼を大きく動かして急降下を始めた。減りすぎたエネルギーを供給してやろうと思ってのことだ。
 だが……。

 地上近くまで降りてきたミカエルは、突如、下から伸びてきた触手に胸の中央を貫かれた!
「な……吸わ、れる……」
 ミカエルは見た。その触手は自分が救ってやろうとしたものの体の一部だった。触手がストローのようになって、自分の中身を吸い出していくのを、ミカエルは感じた。
「待て、貴様……」
 ミカエルの周囲を覆っていた炎のオーラが消え失せる。たちまち人の形を維持できなくなる。ミカエルは自ら炎のかたまりへと変身すると、触手をそれで焼き払い、どこかへ消え去った。


     ☆


「馬鹿な! 完全にコントロール外ではないか!」
 巡洋艦クラウディアの艦橋で激発したのは、医療ポッドから出たばかりのラユューである。彼女はミカエルに降りかかった事態をモニターごしに見て、三眼をむいた。
「収束キラービーム、準備せよ!」
「目標は? コマンダー」
 問うたオペレーターにラユューは怒鳴った。
「あの狂った戦闘ユニットに決まっているだろう!」


 宇宙空間から人間1人を狙撃することのできる破壊光線。それが軌道上から発射された。致死性の光がはるか頭上から「それ」に襲いかかる。対象は何が起こったかわからないまま、蒸発して消滅するはずであった。

 攻撃結果を報告しようとして、オペレーターが、一拍、口をつぐむ。
「目標、レーザーのエネルギーを吸収しています」


     ☆


 細い光が、「それ」の立っている場所だけに激しくふりそそいだが、まるでシャワーを浴びているようなものだった。ミカエルと軌道レーザーのエネルギーを吸収しおえてしまうと、「それ」は正しい位置に手と足と翼のある本来の姿へと戻った。

「それ」は、クラウディアのいる方向を、正確に見据えた。右手に、闇色の力場が生じて、棒状に伸長する。
 黒いサイコスピアだった。
 宇宙空間へ向けて、投射された。

     *

 黒い槍は、クラウディアの舷側を貫いた。貫通場所から誘爆が起こり始める。

     *

 藤宮真由美は、念動で地面を持ちあげ、再び敵に襲いかからせた。しかし今度の土石流は、見えない力場にせきとめられ、凍りついたように固まってしまう。相手に届かない。
「それ」の足元が、渦を巻き始めた。「それ」が立っている周囲の地面が、すり鉢状に消滅しはじめる。
 そのすり鉢が、放射するように広がっていく。
 深くなっていく。
 すでに樹海だった場所の三分の一を占めるほどになっている
 その中心、もとは地面だった高さに、「それ」が浮いている。

 藤宮真由美は理解する。
 あれは、手近な質量そのものをエネルギーに変えて、食ったのだ。
 だから食われた部分は、《イレイズ》されたように見える……。

「それ」の周囲の空間がゆがんでいるのが見えた。「それ」の周りに、真由美には黒っぽく感じられる力場がいくつもわだかまり、細かいプラズマを放出していた。

 真由美は対応が遅れた。局所的な暴風が巻き起こる。おそらく真由美のいる場所を、大気の分子ごと「食おう」としたらしかった。
 空間消滅に巻き込まれる――寸前。
 空飛ぶ何者かが手を引いて真由美を救ったのだ。

 全身に傷を負った東海林光だった。
 真由美の腕をつかんだまま、カーブを描いて高速飛行する。
「あれは地球をまるごと食う気よ。冗談じゃないっ」
 眼下のすり鉢状の地形は見ている間にその版図をじわじわと広げていた。
 その最深部に、もはや地面の色はないのだった。中心部に、虚無があった。真っ黒な闇があり、そのさらに向こうに、さまざまな色をした天体がきらめいているのだった。
 宇宙……。
「このままじゃ地球の全部があれに変わる。バックアップエスパーを半分こっちに繋いで。2人がかりなら、今ならまだいける!」

 藤宮真由美は、感情のとぼしい口調で、こうつぶやいた。
 
「あなたは生き残って」

「え?」
「力は私が預かる」
 その瞬間、東海林光の意識はダウンした。東海林光の中に残っていたエネルギーは握った腕ごしに藤宮真由美が奪いとっていた。東海林光は、強力な念動力で、自分が遠くに吹き飛ばされるのを、薄らいだ意識の片隅で感じた……。

     *

「どうして!? ……え?」
 モニターしていた結城望が立ちあがる。万城目が緊張して問うた。
「何を感じた?」
「私の能力を、真由美さんの中に一時的に転移すると言っています」
「どういう意味?」
「あ……。真由美さんが私を逆ハックしている。もうすぐ私の能力は彼女の一部になります」
「抵抗して!」
「無理ですよ……。あと数秒で……」

 結城望の意識は落ちた。彼女は藤宮真由美のシステムの一部となった。真由美の一部となった結城望はホールにいる全員に対して強制的にテレパスをつなぎ、巨大な集合意識を形成した。
 ひとつの意識と化したエスパーたちのホール。意識をなくした者、まだ意識のある者、そのすべてがひとつに束ねられ、力は柱のように天上に向かって伸びた。
 結城望を中心にして、今やこの場は、巨大な精神感応のアンテナだった。今、ここから、地球上のあらゆる特殊能力者に対して強制接続が可能だった。
 その力が、行使された。

 彼女たちの精神のひだは、光よりも速い速度で地球をあまねく覆い、人を超えた能力をそなえたあらゆる存在の意識に強制的にバイパスをねじこんだ。
 テレパシーのバイパスが、ヨーロッパ圏に集うWIZ-DOMの魔法使いたちにねじこまれた。
 日本と北米と台湾とロシアにいる、E.G.O.の超能力者たちにねじこまれた。
 アジア全域と南米に偏在する、阿羅耶識の霊能者たちも、意識をつなぎとめられるのを感じた。
 世界中の闇に潜む、ダークロアの堕ちた神たちすら例外ではなかった。
 次元を越えて、極星帝国の古代人たちすら、その精神のネットワークの一部と化していた。

 およそこの世の「覚醒した人類たち」の中で、その強制接続から逃れえたものなど、1人もいなかった。

 その「光の道」を経由して、それらすべての偉大な存在たちから、「力」が吸い上げられていった。偉大な存在たちは、その偉大さの源を吸い上げられるのを感じたが、それに抵抗するすべはなかった。

 集められた力のすべては、結城望を経由して、藤宮真由美に送りこまれてゆく。


     ☆


 兵力を集め、態勢を立て直すために、いったん戦いの中心地から離れようとしていたレイナ・アークトゥルスは、その道程で強制接続を感じた。
「な……これは」
 自分自身から力が失われていくのを感じて、彼女は戦慄した。抵抗しようと、意志の力をふりしぼろうとしたとき、自分自身の意志の内部に藤宮真由美の2つの目があって、見つめられているのを感じた。自分の中に藤宮真由美がいることを知って彼女は驚いたが、藤宮真由美の中に自分がいるのかもしれなかった。

 両側を歩いていたはずのカーラとレジーナが、頭をかかえ、膝をついた。ふりかえると、レイナに付き従っていた魔剣士たちがばたばたと倒れていった。

「何だ……何が起こっているのだ」


     ☆


 満身創痍の弓削遙、そして各務柊子の2人が、四聖獣の巫女の肩を借りて、まだかろうじて森林といえる樹海外縁部をさまよっていた。
 6名が同時に、「接続」を感じた。直後、弓削と各務の両名が、最後に残っていた生命力を奪われて気絶する。

 四聖獣の巫女たちも、それぞれに立っている力を喪失し、全員が地に倒れ伏した。
「気が、気が枯れる……」
 阿武巳弥は、感情のない2つの目が、自分を見ているのを感じた。その目の正体が何者なのかもわかった。
「やめて……。私たちはいい。お2人が死んでしまう……」
 竜ヶ崎藍が怒りを込めて地面を叩いた。
「――藤宮真由美ッ!」


     ☆


「アジトは放棄だ! 各自都市部に潜伏しなさい!」

 飯塚秋緒は手下の人獣たちを逃がし、自分はしんがりを務めていた。かなりの仲間が「あれ」の質量破壊に巻き込まれてしまった。残った同胞たちは、あらかた逃走にかかってくれているようだ。匂いでそれがわかって、彼女は安心した。

 意識が一瞬とぎれた。

 次に気づいたとき、彼女は倒れていた。体の傷の再生が止まっている。さっきまでは順調に元に戻っていたのだ。
 命が吸われる感じを、彼女は味わっている。

「どんだけだよ、その取り立ては……」


     ☆


 手下の四魔道師が、呼びかけに答えない。ステラ・ブラヴァツキは大樹にもたれて体を横たえ、荒い息をしていた。彼女は隕石の余波を食らって重傷を負っていた。あえて爆心地近くに身を置いたのは、着弾位置の精度を増すためだ。
 彼女は、藤宮真由美の瞳が無言で訴えているのを知る。

「いいだろう、おまえには借りがあった。……全部持っていくがいい」

 目をつぶった。


     ☆


 そのようにして覚醒した人類のすべての力が藤宮真由美の手元に集まってきていた。彼女の周囲には見えない力の束が無数にプールされていた。まるでプリズムの反射のようにさまざまな色に輝いている。

 藤宮真由美は降下した。さっきまで地面のあった高さにまで降りた。同じ高さに「それ」は浮いていた。果たして生き物なのかすらさだかではない「それ」の、本物なのかどうかもわからない顔と、向かい合った。

「それ」の周囲にも、地面の質量から転換した膨大なエネルギーがたゆたっていた。そのエネルギーは、ガス星雲の色みたいに靄めいた紫色だった。

 藤宮真由美は、言葉が通じるのかどうかもわからない「それ」に向かって、肉声で一言だけ語りかけた。

「消えるのよ」


     ☆


 戦いの場から離れようとしているさまざまな勢力のさまざまな超人たちは、そのとき、遠くで、ふたつの光の柱が立ちそびえるのを見た。

 ひとつは、暗い紅色で、大きく、力強く、星に似た輝きがちりばめられていた。

 もうひとつは、白にかぎりなく近い金色で、枝のような放電を伴っており、その放電は花火じみたさまざまな色にはじけた。

 そのふたつの光の柱が、足元に竜巻を伴って、ぶつかりあうのを人々は見た。

 時にからみあい、時に弾きあい、周囲のものを暴力的に巻き上げながら、いくたびも互いを打ちあうのを、人々は目撃した。

 意識のある者はその目で見た。意識を失った者も、目ではない場所でそれを見た。

 まるで時間が止まっている中での出来事だ、と誰もが感じた。
 永劫に思えるあいだ、それが続いた。

     *

 地球上にいるすべての人間が、その一瞬、意識をなくした。
 その一刹那に、ひきのばされた白昼夢を見た。

 夢の内容はさまざまだ。それぞれの人間が属する文化に沿ったビジョンを見た。ある者は竜とユニコーンが戦う夢を見たのだし、またある者は、勇気ある若者が異民族の族長と一騎打ちをする姿を見た。天使と悪魔の闘争を見た者もいれば、まったく配役を入れ替えて、悪魔と天使の闘争を見た者もいた。あるいは炎と風に見えた。鬼神と菩薩。単に色彩の混ざり合いに見えた者もいた。抽象的な形状が、互いにからまりながら複雑に姿を変化させるイメージでとらえた者もいた。鉄と蔦。森林と都市。海流ともうひとつの海流。さまざまな対立のイメージが、すべての人類、すべての亜人類、かつて人類だったもの、人類に作られて人類同然になったもの、力のあるもの、ないもの、それらすべてにわけへだてなく知覚された。それは一見対立ではあったが、闘争の中で互いの同質性を露呈し、しかしやはりまったく同じものではないのだった。

 そして何かが起こった。

     *

 その何かは、近くにいた者たちには、爆発として認識された。


     ☆


 災害のあと、小石川愛美は、比較的早く自分の家に戻ってくることができた。

 幸い、彼女の家は暴風に耐え、あの大火災にも見舞われなかった。ありがたいことだ。街の景色はそうとう変わってしまったが、彼女の部屋には何も変わりはなかった。

 それが奇妙な居心地悪さとして、彼女の心にわだかまっていた。

 子供の頃から持っているいくつかのぬいぐるみも、ベッドの上に放り出したままにしてある外出着も、髪留め(彼女は「ぱっちん」と呼んでいる)のコレクションも、額には入れたが掛ける場所がなくて壁際に立てかけてあるジグソーパズルも、そうしたすべてが「これは日常の続き」という意味を伝えてくる。
 でも、そうではないことがわかっているから、胸がさわぐのだ。

 窓ガラスが音を立てた。

 愛美は振り返った。

 でもそれは、小さな昆虫が、部屋に飛びこもうとしてガラスにぶつかっただけだった。愛美は、窓に近づいて、ガラス戸を開けた。

 風が吹き込んできた。
 けれども、そこから「よいしょ」と言って入り込んでくる人はいなかった。愛美はしばらくの間、見えるわけもない風の流れを見ようとして、外の景色を眺め続けていた。


  藤宮真由美

藤宮真由美

 行方不明。